NC旋盤加工のプログラミングと自動運転

NC機械の最大の特徴は、自動運転が可能なことです。
これにより一人の作業員が複数の工程を行うことを可能とし、現在日本での旋盤加工は90%以上がNC機械により加工されています。
さてその大まかな流れとしては、プログラム作成モードで、プログラムを作成あるいは編集し、保存します。
その後、自動運転モードにして、プログラムを読み込み、実行させるという流れになります。
NC旋盤加工 プログラム集 ~その3~
円柱切削プログラム
円柱切削プログラムは、円柱(段つき)の端面と外面を設定した寸法まで削るためのNC旋盤用プログラムです。
端面の面取りの機能もあります(現状ではC1だけに対応)。

XS:X軸の開始位置(材料直径より大きく設定)
ZS:Z軸の開始位置(材料長さより大きく設定)
ZT:Z軸端面の仕上げ寸法
XF:X軸の仕上げ位置
ZF:Z軸の仕上げ位置
CC:面取りの有無
(CC=1でC1、それ以外では面取りをしない。)
プログラム詳細 ENTO03.MIN
- N001 XS=51
- N002 ZS=34.5
- N003 ZT=34
- N004 XF=10
- N005 ZF=19
- N007 G00 X190 Z250
- N008 T0303
- N009 M42S600
- N010 G00 X XS+10 Z ZS+5
- N011 M03
- N012 M08
- N020 ZP=ZS
- N021 G01 Z ZP F0.2
- N022 G01 X X-1
- N023 G01 Z ZP+1
- N024 G00 X XS+10
- N025 ZP=ZP-0.25
- N026 IF [ZP LE ZT+0.2] N028
- N027 GOTO N021
- N028 S650
- N029 G01 Z ZT+0.1
- N030 G01 X-1 F0.2
- N031 G01 Z ZT+0.5
- N032 G00 X XS+10
- N033 S700
- N034 G01 Z ZT
- N035 G01 X X-1 F0.5
- N036 G01 Z ZT+0.5
- N037 G00 X XS+10
- N038 S600
- N040 XP=XS
- N041 X XP F0.3
- N042 G01 Z ZF+0.1
- N043 G01 X XP+2
- N044 G00 Z ZT+1
- N045 XP=XP-0.4
- N046 IF [XP LE XF+0.2] N048
- N047 GOTO N041
- N048 S700
- N049 G01 X XF+0.1
- N050 G01 Z ZF+0.1 F0.2
- N051 G01 X XS+1
- N052 G01 Z ZF
- N053 G01 X XF+0.1 F0.05
- N054 G01 X XF+1 Z ZF+0.5
- N055 G00 Z ZT+1
- N056 S800
- N057 G01 X XF+0.05
- N058 G01 Z ZF F0.05
- N059 G01 X XF+1 Z ZF+0.5
- N060 G00 Z ZT+1
- N061 S700
- N070 IF [CC NE 1] N080
- N071 G01 Z ZT F0.5
- N072 G01 X XF-1
- N073 G01 X XF+2 Z ZT-1 F0.2
- N074 G01 Z ZT
- N075 G01 X XF-2
- N076 G01 X XF+2 Z ZT-2 F0.05
- N080 S800
- N081 G01 Z ZT
- N082 G01 X XF
- N083 G01 Z ZF
- N084 G01 X XF+2
- N085 G00 X XF+10 Z ZT+5
- N086 S600
- N090 M09
- N091 M05
- N092 G00 X190 Z 250
- N093 M02
N001~N005:切削寸法を指定しています。
N006:C面取(C=1)の有無を設定します。
N007~N012:工具設定、ギヤ設定、主軸回転、切削油
N020~N027:端面の荒加工をしています。
N028~N037:端面の中加工、仕上げ加工をしています。
N038~N047:外面の荒加工をしています。
N048~N060:外面部の中加工,仕上げ加工をしています。
N061~N076:C面取りの加工をしています。
N080~N085:最終仕上げをしています。
N086~N093:終了の処理をしています。