NC旋盤加工の基礎知識

NCとは「Numerical Contorol」の略で日本語では「数値制御」と訳されます。刃物台の移動距離や送り速度を数値で指示して旋盤加工することです。

旋盤は、回転している材料に刃物を当てて、円柱や円筒形状の部品を削る工作機械です。
バイトと呼ばれる刃物は前後方向と左右方向に動かすことができ、その操作を手動、あるいは1方向だけの自動送りを可能としたのが、いわゆる汎用旋盤です。

材料の回転やバイトの動かし方をコンピュータ制御としたのがNC旋盤加工です。

旋盤加工で何ができるか?

旋盤は、一般的に丸いものはなんでも削ることが出来ます。例えば、外丸削り、ねじ切り、めねじ切り等が削れます。
しかし、旋盤は一人前の作業者になるまでに時間がかかりますし、作業者の熟練度によって精度がまちまちになることがあります。また疲労等要因で精度が下がることも考えられます。

NC旋盤加工では

一方、NC旋盤は生産性、精密性、複合化、省力化の面で著しい特徴があります。
 ●同質のものが大量生産できる。
 ●数 m単位での精密な切削が可能。
 ●テーパや、曲面・球面加工が得意。
 ●安全性が高い。                .etc

 

NC旋盤加工の機械について①

NC旋盤加工の機械1

NC旋盤加工の全体図を示します。ここで、NC旋盤加工の機械は、操作盤と刃物台に大別できます。
操作盤は、数値制御をつかさどる、いわば、NC旋盤の『頭脳』です。
工作手順に従ったプログラムなどを打ち込んだり、工作のシミュレーションを行ったりする場所です。

NC旋盤加工の機械について②

NC旋盤加工の機械2

「刃物台」は,実際に加工物を削る場所です。
この刃物台の作業空間上に座標を指定します。
座標はX軸とZ軸から構成されています。
Z軸は「チャック」の回転軸にそった方向、X軸はZ軸に垂直な方向に配置されています。

  

NC旋盤加工の機械について③

NC旋盤加工の機械3

「タレット」は加工物を削るための工具(刃物)を設置している装置です。
このタレットが数値制御にしたがって移動することで、加工物を削っていきます。
さらに、そのタレットは加工の内容に応じて、各種の工具を自動的に入れ替えることが出来ます。

NC旋盤加工の機械について④

NC旋盤加工の機械4

「チャック」は加工物を取り付けて、それを回転させる装置です。とくにNC旋盤のチャックは"生づめ"とよばれ、加工物の直径によって異なるつめを有しております。
このつめは、精密な加工をするために、均等かつ適切なチャック圧を維持します。

ページ上部に戻る